歴史と作業工程

久留米絣(かすり)は1800年頃、米屋の娘であり優秀な織り手であった
「井上 伝」によって創案され福岡県の筑後地域に根付いた伝統の織物です。

伝は12歳の頃に古着の色あせによって出来た斑点模様を発見し、
古着を解きその仕組みを解明しました。

織り機の改良を行った田中久重の協力や多くの人達の創意工夫によって
現在の久留米絣が完成しました。

約30もの作業工程があり、作製に約2か月から3ヶ月かかります。

まず図案通りに経糸・緯糸を括り(くくり)染色する事で
括られている部分が抜染され濃淡ができます。

その経糸と緯糸の濃淡を重ね合わせる事で柄になります。

現在では絣の産地も減り、
伊予絣・備後絣とともに日本三大絣の一つに数えられ、
国の重要無形文化財にも指定されています。

  • 1957年 国重要文化財に認定
  • 1976年 通産大臣指定伝統工芸品に指定